みかんの丘は瀬戸内海に面した日当たりの良い斜面です。農薬をあまり使わない為か、いろいろな動植物が姿を現します。ここに載せる写真は、竹取庵の建設途中などにカメラを向けた生き物たち。愛らしいものから困ったものまで様々です。
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生えてきた!
みかんの丘は日当たりの良い南斜面に面しています。でも木の陰や建物の北側にはところどころ湿った場所があります。そこにある日こんなキノコが生えていました。
かわいいのでそのままにしていたらどんどん増えていきました。 -
あおむし君
アオムシという言葉はこのこの子の為に有ると思わせるほどきれいな緑色をした幼虫。大人になるとアゲハになります。
ミカンはアゲハの仲間の大好物で、放って置くと葉っぱを食われてしまいます。でも、このかわいい姿を見るといじめるのは可哀そうに思えてしまいます。 -
アゲハ
アオムシ君が大人になった姿です。みかんの丘にはいろんな種類のアゲハチョウがやってきます。
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アオスジアゲハ
丘に来るアゲハチョウの仲間のうち、アゲハの次に多いのがこのアオスジアゲハです。蝶たちはほとんどがペアでやってくるので、ひらひらしている姿を見たら翌週にはミカンの葉裏に卵がくっついています。
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はなむぐり
ミカンの花が咲くと必ずと言っていいほどやって来る虫。それがはなむぐりです。やって来て咲いたばかりの花びらを食べてしまいます。美味しいのかなぁ。そう思って一枚花びらを食べてみました。少し苦くてでもちょっと甘くて、そしてミカンの香りがしました。
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シロアリ
丘に住んでいるの生き物がすべて歓迎できるやつらとは限りません。天文台の建設現場にまだ屋根が無かった頃、端材を段ボール箱に入れて床の上に置いていたら、そのダンボールに大量のシロアリが付き、それが床材に移りました。懸命の駆除作業の結果ようやく追い出せました。
撮影:2005.09.25 -
くまばち君
みかんの花が咲くと現れる生き物の一つ。くまばちの仲間は沢山居てこの子はキムネクマバチさんです。体が大きくて羽音がうるさく、しかも名前が「クマンバチ」に似ていることから凶暴だと思っている人が多いけれども、実はミツバチの仲間で穏やかな性格です。ただ、朽木に穴をあけて巣を作るため、油断すると竹取庵の木材を我が家にされてしまいます。
撮影:2005.05.15 -
丘の番犬 太郎
みかんの丘を最初に訪ねたとき、丘には二匹の犬がいました。メス犬の「ぼう」とその息子の「太郎」です。
太郎は生まれたばかりでした。とても元気で、いつもおじさんにくっついて農作業の邪魔をしていましたが、僕が大工仕事に現れると僕とおじさんの間を行ったり来たりしていました。
撮影:2005.03.21 -
ジョウビタキ君
竹取庵1階の居間の内装をしていた頃の事です。作業に行ってみると部屋の中でバタバタと羽ばたく鳥がいます。よく見るとジョウビタキ。人懐こい鳥で、放っておいたらすっかり慣れ、金槌を使っても丸鋸を使っても動じなくなりました。数日間天文台を自分の巣箱にしていましたが、その後仲間と一緒に南に渡って行きました。
撮影:2008.11.08 -
ボオ
太郎の母親です。初めて会った時からかなりの高齢でしたが、それでもおじさんやおばさんと一緒に丘を巡っていました。でも次第に動けなくなり、2010年ころ亡くなりました。
おじさんはこの犬を「ぼお」と呼び、おばさんは「ぶう」と呼んでいました。どちらが正しいか判りません・ -
マツバウンラン
みかんの丘は、季節によって全く違う景色を見せることがあります。みかんの木の間を埋め尽くしているこの花は「マツバウンラン」と言います。オオバコの仲間で、比較的最近北アメリカから日本に入って来た植物だそうです。だから古い植物図鑑には載っていません。
撮影:2014.05.31 -
花を拡大すると
シソ目オオバコ科キンギョソウ連マツバウンラン
そういえば花紫蘇にとてもよく似ています。花は幅が1センチ有るか無いかといった大きさで、一面に咲くと絨毯のようです。北米が原産で1980年代に入って来たと言いますから、種が材木にするために輸入された原木にでも付いていたのでしょうか。
在来種から見れば脅威なのでしょうが、インベーダーと呼ぶにはあまりに可愛らしい花です。 -
新しい番人はなまる
長い間丘の番犬を請け負っていた太郎が今年2月に星になりました。それは安らかな死でした。おばさんも怪我をして施設に入ってしまい、丘を守る番人が居なくなったと寂しい思いをしていましたが、その跡を継いだのがこの番猫「はなまる」です。
撮影:2018.11.17 -
鹿
みかんの丘周辺には沢山の鹿が棲んでいます。秋になると辺りで牝を求める牡の呼び声が聞こえますが、なかなか人前には現れません。
ところがこの日、竹取庵に向かう車の前を牝鹿が横切りました。慌ててカメラを構えましたが脇のみかん畑に逃げ込まれ、残念ながら顔が隠れてしまいました。